【本要約】敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント

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この記事はこんな人に役立ちます!

・自分の内向的な性格で悩んでいる
・他の人は気にならないような、些細なことが気になってしまう
・もっと自分らしく生きたいと思っている

あなたは自分のことを”敏感な人”もしくは”内向的な人”だと感じていますでしょうか?

「他人よりも音や匂い、光などの刺激が気になる」
「すぐに罪悪感を覚える」
「争いごとが好きじゃない」

という方であれば敏感な人。

「1人でいるのが好き」
「大勢の人といると疲れる」
「人前で話すのが苦手」
といったことを普段感じているのであれば内向的な人でしょう。

なかには、”敏感な人”と”内向的な人”の両方の特徴をもつ人もいるでしょう。

今の社会は、多くの人と積極的に関わる外交的な人や、些細なことを気にしない鈍感な人のほうが評価されやすいのが現実です。

そんな社会で生活しなくてはならない”敏感な人”、”内向的な人”のなかには、

・大変な思いをしている人
・自分の性格について悩みを抱えている人

が大勢いると思います。

ただ、もしあなたが”敏感な人”あるいは”内向的な人”であったとしても、悲観することはありません。

敏感な人や内向的な人の多くは、能力が高く、さまざまな才能を持っていて、”敏感な人”、”内向的な人”ならではの強みもあるのです。

とはいえ、”「自分にも強みはあるんだ!」と悩みを気にしなくなり、前向きになる”といったことが簡単には出来ないのが”内向的な人”、”敏感な人”でしょう。

私自身、かなり内向的な性格であるため、「あなたにも強みがあるよ!」と言われても、急に気持ちを切り替えるのが難しいのはよく分かります。

そんな”敏感な人”、”内向的な人”の悩みを払拭する手助けとなる書籍、『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』の内容から、書籍タイトル通りの”敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント”をこの記事では紹介します。


『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒントの概要

書籍タイトル敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント
著者イルセ・サン
翻訳者枇谷 玲子(ひだに れいこ)
発行日2018年6月14日
出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
ページ数158ページ
価格1580円(単行本、2024年10月6日時点Amazon価格)
1485円(Kindle版、2024年10月6日時点)
0円(kindleunkimited会員、2024年10月6日時点)

本書には、”敏感な自分、内向的な自分を受け入れたうえでラクに生きていくヒント”がまとめられています。

敏感な人、内向的な人向けの本らしく、”優しく、丁寧な言葉遣いで書かれている”のが特徴です。

内容が心に優しく響いてきて、「少し心がラクになったかも」といった気持ちになる本です。

一つ注意点として、本書にまとめられている内容は”敏感な体質、内向的な性格を変えて鈍感、外交的になる方法”ではないことは、本書を読む前に知っておいていただければと思います。


巻頭付録 あなたは敏感な人?内向的な人?
 Test1 敏感度診断テスト
 Test2 内向度/外向度診断テスト

はじめに

プロローグ ”敏感な人”と”内向的な人”の特徴
 自分や相手のタイプがわかれば、ラクになる
 内向性とはなにか
 内向的な人の特徴① 狭く深い人間関係を好む
 内向的な人の特徴② 集団行動が苦手
 内向的な人の特徴③ 人前で話すのが苦手
 敏感な人(HSP)の特徴 感受性が高い
 HSPや内向性は遺伝によるものなのか

ラクに生きるヒント|1 過度な刺激から自分を守る
 [方法①]自分に最適な刺激のレベルを知っておく
 [方法②]じっと自分の内側に集中し、受け止めた情報を整理する
 [方法③]ニュースをチェックしすぎない
 [方法④]電話に振り回されない
 [方法⑤]周囲の人と過剰に接触しないようバリアを張る
 [方法⑥]できるだけ集団行動を避ける
 [方法⑦]「礼儀を尽くすこと」と「我慢すること」は違うと知る
 [方法⑧]心を静められる活動に集中する

ラクに生きるヒント|2 堂々巡りの不安を断ち切る
 [方法①]最悪の事態ばかりを想定しても得することはないと知る
 [方法②]「いざというときには困難に対処できる」と自信を持つ
 [方法③]老いや死を恐れすぎない

ラクに生きるヒント|3 日々に喜びや意義を見いだす
 [方法①]天職を見つける
 [方法②]社交の場に参加するときは前もって準備をする
 [方法③]あえて人と接触しやすい場所に住む
 [方法④]メールやSNSをうまく活用する
 [方法⑤]外向的な人とも交流してみる

ラクに生きるヒント|4 不快なコミュニケーションを回避する
 [方法①]無駄な争いから降りる
 [方法②]直接話さず、メールや手紙で気持ちを伝える
 [方法③]どんな風に対応してほしいかを相手に伝える
 [方法④]相手の反応を予測しておく
 [方法⑤]返答する前に、相手の意図を探りながら時間を稼ぐ
 [方法⑥]感情に説明責任はないと知る

ラクに生きるヒント|5 自分に正直な選択をする
 [方法①]他人の目を気にしない
 [方法②]自分とは違う人間を演じようとしない
 [方法③]罪悪感に心を支配されないようにする
 [方法④]自分自身の価値観に従う
 [方法⑤]相手とは違う意見でも恐れずに言う
 [方法⑥]思いきって、自分の要求を堂々と伝える

ラクに生きるヒント|6 自分の個性を快く受け入れる
 [方法①]自分の性質を理解する
 [方法②]苦しいときは、専門家の助けを借りる
 [方法③]否定的な言葉で自分にレッテルを貼らない

あとがき

謝辞

参考文献

要約:敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント

ラクに生きるヒント①:過度な刺激から自分を守る

敏感な人や内向的な人は、刺激を受けすぎると、どっと疲れてしまうことがあります。
そのため、

刺激の量をコントロールする
過度に受けた刺激に対処する

ことで過度な刺激から自分を守ることが大切です。

情報を整理する

多くの人は日々、周囲の環境やネット、SNSから大量の情報と刺激を受けています。

敏感な人や内向的な人にとって、その情報と刺激の量は多すぎるかもしれません。

そのため、ときには入ってくる情報や刺激を制限して、受け止めた情報を整理する時間と心の余裕を持つことが大事です。

テレビやSNSを見るのを控えて、自分の心が落ち着く、新しい情報が入ってこない活動をすると良いです。

周囲の人と過剰に接触しないようにする

敏感な人や内向的な人は、作業中に顔を見られたり、突然話しかけられると集中できなくなる場合があります。

誰かに邪魔されない環境を作れればよいのでしょうが、実際問題、それは難しいです。

そこで、オフィスなどの1人になれない環境では、耳栓やイヤホンなどでバリアを張り、自分を守るのが有効です。

しかし、「仕事中に耳栓やイヤホンなんかできない」という方が大半だと思います。

そのような方は、仕事以外で一人の時間を確保し、人と接触する機会をコントロールしてみましょう。

ラクに生きるヒント②:不快なコミュニケーションの回避

敏感な人や内向的な人の多くは、言い争いが苦手です。
口論に限らず普段の会話でも、相手の言葉を真剣に受け止めすぎて、エネルギーを消耗してしまうことがよくあります。
こうしたことを極力回避できるようになれば、心がラクになります。

ムダな争いから降りる

敏感な人や内向的な人は、小さな摩擦や不和でもひどく疲れてしまいます。

そのため、争いを放棄することで多くのエネルギーを節約することができます。

争いには最低2人必要ですが、争いから降りるのは1人でもできます。

面倒な争いになりそうだと思ったら、争うのを放棄しましょう。

争いから降りるのは弱虫ではありません。
懸命なことで、余裕のある証拠です。

直接話さない

所属しているコミュニティによっては、何かを断るときやお願い事をするときなどは、直接話をしたほうがよいという風潮があったりします。

しかし、敏感な人や内向的な人にとって、直接話すことはとても不快です。

敏感な人や内向的な人はメールのほうが、自分がどうしたいのか考えられますし、きちんと「ノー」と言う勇気も持ちやすくなります。

メールでやり取りをすることで、感情的な反応が過剰に起きてしまうといった事態を避けることもできます。

ラクに生きるヒント③:自分に正直な選択をする

敏感な人や内向的な人は、人にとても気をつかうため、なかなか我を通すことをしません。
本当は行きたくない飲み会を断れずに、苦しい思いをすることもあるでしょう。
しかし、そのようなことを繰り返していると、疲れやストレスがたまるばかりです。
それを避けるためにも、自分の気持ちや意見をしっかりと伝えることが大切です。

他人の目を気にしない

自分の信じることを追い求めるのではなく、周りから1番よく思われそうなことを追い求めてしまうのは、人が最も陥りやすい罠です。

人からどう見られるかを気にしすぎて、多くの犠牲が支払われます。

「他の人にどう思われるかばかりを、意識してしまっていないだろうか?」
「他の人から変だと思われても、自分が正しいと思うことを選ぶ勇気があるか?」

何か選択をするときに、そう問いかけてみてください。

罪悪感に支配されないようにする

敏感な人や内向的な人のなかには、行きすぎた罪悪感を覚えてしまう人もいます。

罪悪感を抱きたくないがために、やりたくもないことを引き受けてしまう人は多いでしょう。
ただ、そういったことを繰り返していると心身ともに疲れ切ってしまいます。

約束を守れなかったなど、自分が完全に悪い場合に罪悪感を持つのは賢明なことです。

しかし、無理なお願いをされて、それを断ったときなどに罪悪感を持つ必要はありません。

Amazonでの評価

高評価のレビューと低評価のレビューをそれぞれいくつか紹介します。

高評価レビュー

★5レビュー

疲れた心に癒し、勇気を与えてくれた良著

終始優しい語り口調で、穏やかな気持ちで読み進めることができました。
内向的な性格である私は、もっと外向的に積極的になれ、変わっていかないとダメだ。と言われる日々です。そんなことから、なんで変われないのか、私はおかしいのだろうかと自分自身を責めている所がありました。
こちらの本はそんな悩みなどを色んな側面から解決や理解に導いてくれるのではないでしょうか。
疲れた心に癒し、また今の自分を受け入れて頑張っていこうと勇気を与えてくれる。読後感の良いおすすめの本です。

引用:疲れた心に癒し、勇気を与えてくれた良著
★5レビュー

優しい文章に響いてくるものがあります

自分はHSP気質が高いので、著者の敏感な人たちを以前に読みました。
今回のこの本も、著者やその気質を持ったクライアント実体験が掲載されています。
また、HSPと内向的な人の特徴、そしてそれを和らげるヒントがこの本にはあります。
敏感な人たちは、HSPに主体が置かれていますが、この本にはHSP気質の人に多い、内向的な部分に多く文章が割かれている印象を受けます。
ヒントにはこう思うようにするとか、こう考えれば良いというような、乱暴で押し付けがましい感じはなく、こういう自分でもそれを受け入れ、弱い部分よりも強い部分を活かしていくことが大事なのではないかと思う気持ちが出てきます。
それから著者の実体験からのヒントは心理療法的なアプローチと相まって説得力があると感じます。
人に合わせるのではなく、自分らしくいる事が、HSPや内向的な人たちには合っていると個人的にも思いますので、自己肯定感を頑張って上げる必要はないのかなと、腑に落ちる感じでした。
どちらかというと、今の自分を変えるよりも、今の自分を活かすという感じが文章から読み取れたので、それが自分にとっても自然なやり方なのかなと思います。
著者の丁寧な言葉の使い方に、心地よさを覚えますので、HSPや内向的な人が読むと優しく響いてくると思います。
巻頭の診断テストも工夫されており良かったです。
テストでHSP気質のある方は、敏感な人たちも合わせて読むと良いかなと個人的に思います。
また、回りくどさもなく、スマートさを感じますので、もっと海外のHSP関連本が翻訳されると嬉しく思います。

引用:優しい文章に響いてくるものがあります

低評価レビュー

★2レビュー

原文で読めたらまた違う感想を持つだろう

訳者のせいなのか、原文のせいなのか、わからないのですが、訳文がまわりくどく感じられました。二重否定や、否定+肯定など、文法の理解に気を取られてしまい、内容がつかみにくい個所がありました。内容は、たぶん内向的な人はとっくに実践済みのことが多いと、感じます。また、デンマークとの社会環境の違いから、少なくとも日本の日本的企業風土で働いている会社員には、あまり参考にできない本かなと思いました。

引用:原文で読めたらまた違う感想を持つだろう
★1レビュー

理論はごもっともではあるが、、、

結論から言う。全体的に実用性は低いと感じる。

関心する内容が全くないわけではないが、本書内のヒントの大部分は、まともにそのまま実践しようものならまず間違いなく日本では変人扱いされるだろう。周囲の理解が必要だ。

一つ例を出すと「周囲の人と過剰に接触しないようバリアを張る」など、オフィスで耳栓やヘッドホン、サングラスが自分を守るのに有効ってこれ日本の社会でそのまま実践できる人がどれだけいるんだという話。訳本で、日本とは文化が違うためだろうか?

引用:理論はごもっともではあるが、、、

まとめ

『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』について紹介してきました。

ポイントを以下にまとめておきます。

この記事のポイントまとめ

・敏感な人や内向的な人の多くは、能力が高く、さまざまな才能を持っている
・刺激の量をコントロールすることで、過度な刺激から自分を守れる
・不快なコミュニケーションを避けることで、エネルギーを節約できる
・自分に正直に生きるためにも、”自分の気持ちや意見をしっかりと伝えること”が大切

この記事で紹介したことを、実践するのは難しいと感じる人もいるかもしれません。

ただ、いざというときのために対処法を知っているのといないのでは、普段の生活での心の余裕に差が生まれると思います。

敏感な人や内向的な人は、心が軽くなると思いますので、ぜひ『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』を読んでみてはいかがでしょうか。


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