体調不良の原因とその改善方法を紹介。書籍『最高の体調』

健康
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この記事はこんな人にオススメです

・日頃からなんとなく体調が優れない、疲れが抜けない人
・怒りや不満を抱きやすい人、不安を感じやすい人
・集中力を上げてもっと生産的に活動したい人

「最近、なんだか体調が優れない」
「何をやるにしても集中できていない」
「感情のコントロールが上手くできなくなっている気がする」

あなたはこのような悩みを抱えていないでしょうか?

現代人の多くは体調やメンタルに問題を抱えており、自分本来のパフォーマンスを発揮できないでいます。

現代人が抱えている問題

・うつ病
・肥満
・散漫な集中力
・慢性疲労
・モチベーションの低下
・不眠
・弱い意志力 など

これらの問題は一見つながりが無さそうでも、掘り下げていけば根っこの部分ですべてつながっていて、文明病が関係しています。

「文明病?そんな病気聞いたことないよ」

そう思う方も多いでしょう。

あなたも疑問に思ったであろう、”文明病がどんな病気なのか””文明病はどうやって改善していくのか”については、

サイエンスライターの鈴木祐さんが書かれた書籍『最高の体調』にまとめられています。

この記事では、『最高の体調』の内容から

・文明病とはどんな病気なのか
・文明病引き起こす原因の”炎症”と”不安”
・炎症と不安を軽減する方法

について紹介します。


『最高の体調』の著者と内容

本書の著者である鈴木祐さんは以下のような人物です。

・慶応義塾大学を卒業後、出版社勤務を経て独立
・10万本の科学論文を読破
・600人を超える、海外の学者や専門医にインタビュー
・ヘルスケアをテーマとした、書籍や雑誌を執筆
・ブログ「パレオな男」で心理、健康、科学に関する知識を発信。3年で月間100万PVを達成
・ヘルスケア企業などで講演も実施

本書には進化医学の観点から、様々な不調の原因を考え、それを改善する方法がまとめられています。

『最高の体調』を読めば、文明病の症状を軽減し、本来のパフォーマンスを取り戻すための知識を得ることができます。

『最高の体調』の目次

第1章:文明病
第2章:炎症と不安
第3章:腸
第4章:環境
第5章:ストレス
第6章:価値
第7章:死
第8章:遊び

文明病

まずは、現代人が抱える問題の根源である”文明病”とは何なのかを説明します。

文明病とは”近代社会の変化によって引き起こされる、現代に特有の病気や症状”のことです。

文明病の原因は、”人類の身体や脳は狩猟採集生活をしていた古代からほとんど変化していないが、近年の急激な文明の発達により、身体と脳が現代の環境に対応できていないため”と考えられています。

そして、この文明病を引き起こす要因となるのが、”炎症”と”不安”です。

足首を捻挫するなどの外傷によって、炎症が起こることは想像しやすいと思います。

実は身体の内部でも炎症は起こり、様々な問題を引き起こしているのです。

不安が文明病の要因となっていることは想像しやすいと思います。

日々不安を抱えていることで、うつ病になってしまう、眠れなくなってしまうといった問題が引き起こされます。

逆に考えれば、炎症と不安を無くすことで現代人が抱えている多くの問題が解消されます。

文明病を引き起こす”炎症”と”不安”

ここでは、文明病の原因となる”炎症”と”不安”について、もう少し深掘りして説明します。

炎症

炎症は身体が何らかのダメージを受けたときに、有害な刺激を取り除こうと働きだす免疫システムで、私たち人間が生きていくうえで欠かせないものです。

炎症によってパフォーマンスが低下する一番身近な例は”風邪”でしょう。

ウイルスと戦うために免疫システムが働いた結果、発熱や鼻水、頭痛といった症状が起こり、脳や体の機能が低下します。

ところが、現代人のパフォーマンスを低下させている炎症は、風邪の場合とは異なり、弱火で体内をじわじわと煮込んでいくように進行します。

このじわじわと身体を蝕む炎症が、”慢性的な疲労”や”なんとなく体調が優れない”といった症状につながります。

そして、この体内の炎症は内臓脂肪が減らない限り収まることはありません。

人体にとって異物でしかない内臓脂肪を取り除くため免疫システムが働き、脂肪細胞が分泌する炎症性物質によって、臓器が炎症を引き起こしてしまうのです。

不安

不安という感情は、「危険を知らせるアラームとしての役割」のために生まれたと考えられています。

狩猟採集生活をしていた古代では、「目の前の草むらが動いたのは奥に危険な動物がいるからでは?」、「この植物は本当に食べて大丈夫だろうか?」というように、危険かもしれない正体がわからないものに対してアラームを鳴らし、即座に対応できるようにしていたわけです。

このアラームが無ければ、草むらの奥に本当に危険な動物がいたときや、植物に毒があったときに命の危険にさらされてしまうことになります。

一方、喜びや楽しさといったポジティブな感情は、すぐに生存の危機にさらされることはありません。

そのため、人間はポジティブな感情よりも、ネガティブな感情つまりは不安に対して敏感に反応するように進化してきたと考えられており、心理学の実験でもそれを裏付けるような結果が報告されています。

ただ、狩猟採集をしていた古代と現代では不安の質が変わり、生きていくため必要だった不安がうまく機能しなくなってしまいました。

「原始的な不安」と「現代の不安」の違い

原始的な不安・・・目の前のはっきりした不安
 猛獣にどう対応するか、食物をどう採るか など

現代の不安・・・未来に対する漠然とした不安
 不安定な仕事、体調の衰え、金銭的な問題 など

人類に備わった「不安」は目の前の危険に対応するためのシステムであったのに、現代では未来に対する不安を抱えているため、問題をすぐに解決することができず、危険を知らせるアラームが誤作動を起こして、鳴りっぱなしになっているような状態です。

その結果、脳に炎症が起こり、不安が増強され、さらなる炎症が起こるといった負のループにおちいってしまっているのです。

現代の不安は記憶力、判断力を奪い、死期まで早めることが様々な研究からわかっており、非常に恐ろしいものです。

炎症と不安を引き起こす要因

先程ご説明したように、文明病は”古代からほとんど変化していない人類の身体や脳が、現代の環境に対応できていないことが原因”と考えられています。

そのため、古代より”多すぎる”、”少なすぎる”、”新しすぎる”ものが炎症と不安につながります。

多すぎる

・摂取カロリー
・精製穀物
・アルコール
・塩分
・乳製品
・人口密度
・衛生設備
 など

少なすぎる

・有酸素運動
・筋肉を使う運動
・睡眠
・空腹感
・ビタミン、ミネラル
・食物繊維
・自然との触れ合い
 など

新しすぎる

・加工食品
・人工照明
・デジタルデバイス
・インターネット
・化学物質
・ストレス
・孤独
 など

多すぎるものと新しすぎるものは減らし、少なすぎるものは増やしていくことで、体内の炎症レベルは下がり、不安も和らいでいきます。

炎症と不安を軽減する方法

ここでは、『最高の体調』にまとめられている”炎症と不安を軽減する方法”から、いくつかをピックアップして紹介します。

①発酵食品と食物繊維の摂取

善玉の腸内細菌なしでは、人体は正常に働きません。

しかし、近代化により多くの人の腸内細菌は減少しており、体中に慢性的な炎症が起きてしまっています。

そんな現代人の腸内環境を改善するのに効果的なのが、”発酵食品と食物繊維の摂取”です。

発酵食品には人間とって有益な菌が含まれているため、食べれば腸内細菌の増加に直結します。

そして、食物繊維は腸内細菌のエサとなります。

そのため、発酵食品と食物繊維を意識的に摂取することで、腸内環境が改善され、体調の改善にもつながるのです。

ちなみに、具体的に何を食べればいいのかの例は以下のようになります。

発酵食品:キムチ、ぬか漬け、納豆、味噌、ヨーグルト、チーズなど
食物繊維:
ココア、ブルーベリー、リンゴ、海藻、キノコ類、オクラ、寒天など

いずれも、スーパー等で簡単に手に入りますし、普段食べているものと置き換えたり、普段の食事に付け加えるなどもしやすいと思いますので、気軽に試し始められるでしょう。

ちなみに、私は下の写真のものは毎日食べるようにしています。

なお、発酵食品を食べる際には一つ注意点があり、それは”できるだけ多くの種類を食べたほうがよい”という点です。

発酵食品はそれぞれに含まれている菌が異なるため、キムチだけなど、同じものばかり食べていると腸内細菌の多様性が限られてしまいます。

そのため、できるだけ多くの種類の発酵食品を取り入れてみてください。

発酵食品に含まれている菌

キムチ・・・プランタルム菌
納豆・・・納豆菌
ヨーグルト・・・サーモフィラス菌、ブルガリクス菌
味噌・・・ハロフィラス菌 など

②プロバイオティクスサプリを使う

プロバイオティクス

・ビフィズス菌や乳酸菌といった人体に有益な微生物
・あるいはその微生物を含んだ飲食物やサプリのこと

プロバイオティクスサプリの効果

プロバイオティクスサプリの使用は、発酵食品を摂取してもあまり効果が無かった人に試していただきたいことになります。

腸内では常に善玉菌と悪玉菌の戦いが繰り広げられていて、善玉菌が勝てば腸内環境は良くなり、悪玉菌が勝てば腸内環境は悪くなり炎症が起こります。

長年の不摂生によって腸内から善玉菌が駆逐され、悪玉菌が繁殖しすぎていると発酵食品からこまめに善玉菌を摂取しても、悪玉菌との戦いに勝てず腸内環境の改善になりません。

そのような場合に、プロバイオティクスサプリを使って腸内に善玉菌を大量投入することで、悪玉菌との戦いの形勢逆転を狙えるというわけです。

プロバイオティクスサプリの選び方

「自分にはプロバイオティクスサプリが効果的かもれないのはわかった。でもどのプロバイオティクスサプリを選べばいいの?」という方もいらっしゃると思うので、サプリを選ぶ参考となることを紹介します。

まず、プロバイオティクスサプリを選ぶ際には以下の2つの条件は満たすようにすると良いです。

プロバイオティクスサプリ選定の条件

①腸まで届く生存率の高い菌が入っている
②150億CFU以上の菌が入っている

CFU:コロニー形成単位(Colony Forming Unit)
   細菌を培地で培養したときに、できたコロニー(集団)の数を表す。
   数字が大きいほどたくさんの菌が入っていると考えてもらえれば大丈夫です。

また、より具体的なサプリ選定の参考になる、アメリカのリード大学とランド研究所がまとめた論文からわかったことも紹介します。

リード大学とランド研究所の論文からわかったこと

①慢性的な下痢や便秘にはビフィズス菌がもっとも有効
②乳酸菌、酪酸菌、糖化菌などを飲むと効果が高まる
③抗生物質で腸が荒れている場合は、LGG(乳酸菌の一種)とサッカロミセス・ブラウディがよい

『最高の体調』で紹介されていた具体的な商品

『最高の体調』では以下の4つプロバイオティクスサプリが紹介されていました。
まずはこの中から試してみるのも良いと思います。





③空気をきれいに保つ

「空気が汚いより、きれいな方が体に良いのは当然だろ!」と、あなたも思ったかもしれませんが、
ここで言う”空気がきれい”は”カビが発する有害物質が少ない状態”を指します。

私たちが普段暮らしている空間にも様々な細菌は生息しており、私たちの腸内環境にも影響を与えています。

その中でも悪性のカビは、MVOCと呼ばれる揮発性の有機化合物を大気中にまき散らすことで、私たちの身体に咳や熱といった炎症を引き起こす原因となっています。

このカビによる害は特に室内で問題になっており、室内のカビ対策が重要になります。

具体的な対策としては、以下のようなものがあります。

室内のカビ対策

・部屋の換気
・水まわりの整備
・部屋の湿度を30~50%に保つ
・空気清浄機を置く
・部屋で喫煙しない など

この中で特に重要なのが、カビの発生しやすい水まわりの整備です。

水まわりの整備をしっかりしたうえで、室内の換気を徹底し、空気清浄機を1台置くと、さらにカビによる害を防ぐことができます。

なお、空気清浄機は”HEPA”というフィルタを搭載しているものにすると、より効果的です。

④ストレスを減らす

過剰なストレスは不安に直結しますし、心疾患、肥満、老化の促進など様々な問題にもつながります。

そのため、健康に生活していくためにはストレスを減らすことは必須です。

そして、ストレスを減らすには”良質な睡眠””運動”が非常に大事であり、加えて”デジタル断食”も効果的です。

これらについて簡単に解説します。

良質な睡眠

良質な睡眠がとれず、睡眠不足の状態が続いてしまうと、脳や体のダメージを完全に修復することができません。

そうすると、残った疲労やストレスにより少しずつ脳や体が破壊されていってしまいます。

そのため、睡眠は非常に重要であり、良質な睡眠をしっかりとるだけでも、ストレス軽減や体調改善に大きな効果があります。

ちなみに、15~20分昼寝をしたり、ただ目をつぶるだけでも効果があるため、普段の睡眠と合わせて取り入れていただけると良いと思います。

良質な睡眠については以下の記事で紹介していますので、興味のある方はご覧ください。

運動

運動にはストレスを激減させる効果があることが確認されています。

運動によるストレス軽減の効果を示す一例として、カールスルーエ工科大学の実験を紹介します。

カールスルーエ工科大学の実験

1回30分~60分の軽いウォーキングを週2回だけ行った学生は、
何もしなかった学生に比べてストレスが減り、期末テストの成績もアップした。

このように、軽いウォーキングだけでもストレスが軽減に効果がありますので、普段の生活にも意識的に運動を取り入れていただければと思います。

普段運動をしていない方であれば、継続できそうなレベルの軽い運動から挑戦してみるのが良いでしょう。

デジタル断食

テレビやパソコン、スマホ、インターネットの使用をやめる”デジタル断食”によってもストレスが和らぐことがわかっています。

今の時代、デジタル機器やインターネットを全く使わないのは不可能に近いと思いますが、ストレス軽減のために、可能な範囲でデジタル断食の時間をつくることに挑戦していただければと思います。

⑤自然と触れ合う

自然との触れ合いにより、人体の副交感神経が活性化します。

そして、副交感神経には日中にたまった疲れやダメージを回復させる働きを持っています。

つまり、自然と触れ合うことで疲労が回復するのです。

自然と触れ合う具体的な方法としては以下のようなものがあります。

・自然の多い公園で散歩する
・キャンプやハイキングをする
・部屋に観葉植物を置く
・自然音を聴く
・自然画像を見る

などがあります。

特に自然のなかでの散歩は、自然に触れつつ運動ができ、さらにはデジタル断食にも取り組みやすいため、一石三鳥も狙えるためオススメです。

また、本物の自然ではない自然音や自然画像でも効果があります。

YouTubeで自然音を聴いたり、スマホやPCの壁紙を自然画像にしてみることで、自然との接触機会を手軽に増やすことができます。

まとめ

書籍『最高の体調』から

・文明病とはどんな病気なのか
・文明病引き起こす原因の”炎症”と”不安”
・炎症と不安を軽減する方法

について紹介してきました。

ポイントを以下にまとめておきます。

・現代人が抱えている問題の多くは”文明病”が原因
・文明病とは”近代社会の変化によって引き起こされる、現代に特有の病気や症状”のこと
・文明病は”体内の炎症””不安”が様々な問題を引き起こす
・古代より”多すぎる””少なすぎる””新しすぎる”ものが炎症と不安につながる
”発酵食品と食物繊維の摂取””プロバイオティクスサプリを使う””空気をきれいに保つ””ストレスを減らす””自然と触れ合う”などの行動で炎症と不安は軽減される

体内の炎症と不安を減らせば、あなたの体調も良くなっていくはずですので、この記事で紹介した、”炎症と不安を軽減する方法”を実践していただけたらと思います。

何か1つだけでも実践し、続けていけば、あなたの体調はきっと良くなっていくでしょう。

また、この記事で紹介した内容以外にも、『最高の体調』では体調改善に役立つ情報が紹介されていますので、

自分の体調に不安がある方は、『最高の体調』を読んでみてはいかがでしょうか。


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