映画界の伝説的存在であるクリント・イーストウッド監督が制作を指揮した映画「運び屋」について紹介していきます。
「運び屋」の簡単な説明
「運び屋(原題:The Mule)」は2018年に公開されたアメリカの犯罪映画です。
監督と主演はクリント・イーストウッドで、彼が自身の作品で主演を務めるのは2008年公開の「グラン・トリノ」以来10年ぶり。
本作は80歳代で麻薬の運び屋となった、退役軍人であるレオ・シャープの実話に基づいて制作されています。
過去に世界中の多くの映画ファンを魅了してきた、クリント・イーストウッド監督の作品とあって、全世界での興行収入は1億6000万ドルを超えています。
あらすじ
農園を経営し、花の品評会では賞をもらうほどの栽培の腕をもつアール・ストーン。
そんな彼は家族よりも仕事を優先して生きてきたため、家族との関係は険悪であった。
家族をないがしろにしてまでも経営してきた農園も、ネット販売の普及についていくことができず、経営難となり差し押さえられてしまう。
途方に暮れていたアールは「車の運転をするだけでいい」という仕事を持ちかけられ、その仕事を引き受ける。
しかしそれは麻薬密売のための「運び屋」の仕事だった。
「運び屋」の仕事によって大金を手にしたアールは、麻薬取締局(DEA)の捜査官に追われながらも、家族との関係を修復しようとする。
↓「運び屋」の予告トレーラー
主要登場人物
※()内は俳優名
アール・ストーン(クリント・イーストウッド)

本作の主人公。
およそ90歳とかなりの高齢者。
元々は農園を経営しており、花の品評会で賞をもらえるくらい栽培の腕は良かった。
しかし、ネット販売の普及についていけず農園は経営難になり、差し押さえられてしまう。
また、家族よりも仕事を優先して生きてきたため家族との関係は良くない。
農園を失い、家族とも疎遠で途方に暮れていたところで「車の運転をするだけでいい」という仕事を持ちかけられ、麻薬の運び屋となる。
コリン・ベイツ(ブラッドリー・クーパー)

麻薬取締局(DEA)の捜査官。
麻薬組織の摘発のため、運び屋であるアールを追っている。
トレビノ捜査官とタッグを組んでいる。
トレビノ捜査官(マイケル・ペーニャ)

コリン・ベイツと行動を共にするDEAの捜査官。
ウォーレン・ルイス(ローレンス・フィッシュバーン)

DEAの主任特別捜査官。
コリンとトレビノの上司。
メアリー(ダイアン・ウィースト)

アールの元妻。
アールが家族をないがしろにしたため、疎遠になっている。
アイリス(アリソン・イーストウッド)

アールの娘。
娘の結婚式よりも仕事を優先するなど、家族をないがしろにしてきたアールを許せておらず、12年以上口をきいていない。
ジニー(タイッサ・ファーミガ)

アールの孫。
家族と険悪だったアールに唯一味方していた。
ラトン(アンディ・ガルシア)

麻薬組織のボス。
運び屋としてのアールを高く評価している。
フリオ(イグナシオ・セリッチオ)

ラトンの命令でアールの監視役となる。
最初はアールを警戒していたが、徐々にアールに対する考えが変わっていく。
「運び屋」の見どころ
アールの人柄

アールは麻薬の運び屋をしている犯罪者ではありますが、人柄の良さが映画では描かれています。
最初は警戒されていたギャングといつの間にか打ち解けていたり、麻薬を運んでいる道中で見知らぬ困っている人を助けたりと、根っこの部分では善人であることがうかがえます。
仕事用にスマホを渡されても使い方がわからなかったり、車の運転中は歌っていたりと、かわいい部分も見られます。
アールと家族の関係の変化

アールが家族よりも仕事を優先してきたことで、アールと家族の関係は良くありませんでした。
しかし、運び屋を始めた頃から、アールは家族と共に過ごす時間を増やし、家族関係を修復しようとします。
その結果、アールと家族の関係がどう変わっていくのかが見どころです。
「運び屋」の真のテーマは「麻薬の運び屋」ではない

本作はおよそ90歳のおじいちゃんである主人公アールが、麻薬の運び屋をするという内容の映画ですが、私は「生きていくうえで本当に大切なものは何か」が真のテーマであると思っています。
家族よりも仕事を優先してきたアールが仕事を失い、本当に大切なものは家族であると気づき、家族との時間を取り戻すために行動する。
アールのように、「自分にとって本当に大切なものは何か」を考えさせられる映画であると感じました。
アールが育てていた花「デイリリー」

学名は「ヘメロカリス」。
開花したら1日でしぼんでしまう、一日花のため「デイリリー」と呼ばれています。
ヘメロカリスの花言葉は「とりとめのない空想」「愛の忘却」「苦しみからの解放」などです。
この花言葉のうち、「愛の忘却」がアールが家族への愛情を忘れていたこと、「苦しみからの解放」が家族と疎遠であるという苦しみから解放されたいアールの心情を表していると考えると、また違った角度から映画を楽しむことができるのではないかと思います。
「運び屋」を観ることができる動画配信サービス
2023年4月29日時点で、「運び屋」を観ることができる動画配信サービスは以下になります。
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まとめ
以上、映画「運び屋」について紹介してきました。
少しでも興味を持っていただけたのなら、ぜひ「運び屋」を観てみてください。
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