面白い話ができるようになりたいあなたにオススメの一冊!『ユーモアは最強の武器である』

人間関係
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「自分の話はつまらないと感じている」
「もっと面白く話せるようになりたい」
「自信を持って話せるようになりたい」
このような悩みを抱えている方にとって、この記事は役立つと思います。

こんにちは。優です。

私は会話をするときは性格的に聞き役になることが多く、自分から話すのはあまり得意ではありません。
何かを伝えるときは結論だけ簡潔に話して終わってしまいがちで、多くの人が「理系っぽい」と感じるような会話の典型例であると、自分でもそう思います。
そんな自分の会話の仕方が悪いとは思いませんし、話し方が原因で何か問題が起こったこともありませんが、面白おかしく話をして周りの人を笑わせている人を見ると、「自分ももっと面白く話せるようになりたいなあ」と、憧れのような感情は昔からありました。
面白いのと面白くないのとでは、間違いなく面白いほうがいいですからね。

そんな「もっと面白く話せるようになりたい」という願望を心の片隅に秘めながらずっと生活をしてきたわけですが、ある日、一冊の本に出会いました。
それがこの記事で紹介する『ユーモアは最強の武器である』です。

この本には
・ユーモアや陽気さがもたらすメリット
・ユーモアに関する誤った思い込み
・ユーモアを仕事に活かす方法
・ユーモアを使うときに気を付けなければいけないこと
など、ユーモアに関する様々な情報がまとめられていて、そして何より、私が一番知りたかった”どうやってユーモアを発揮するのか、どうやって面白い話をするのか”についても充実した内容でまとめられていました。

そこでこの記事では、『ユーモアは最強の武器である』を読んでみた感想、そして本書の内容から”ユーモアを発揮するための、プロのコメディアンも使うテクニック”を紹介します。

『ユーモアは最強の武器である』はこんな人にオススメの本です!

・人を楽しませるような面白い話が出来るようになりたい人
・ユーモアがどのような良いことをもたらしてくれるのか知りたい人
・職場の雰囲気を明るく変えたいと思っている人(特に管理職の方)


『ユーモアは最強の武器である』の概要

書籍タイトルユーモアは最強の武器である: スタンフォード大学ビジネススクール人気講義
著者ジェニファー・アーカー/ナオミ・バグドナス
翻訳者神崎 朗子(かんざき あきこ)
発行日2022年9月22日
出版社東洋経済新報社
ページ数402ページ
価格1980円(単行本、2023年12月10日時点Amazon価格)
著者のざっくりとした情報

ジェニファー・アーカー
・カルフォルニア大学バークレー校にて、社会心理学者のフィリップ・E・テトロックとノーベル賞受賞者のダニエル・カーネマンから教えを受け、心理学の学士号を取得
・その後、スタンフォード経営大学院でマーケティングの博士号を取得
・現在は行動心理学者、そしてスタンフォード大学ビジネススクールのゼネラル・アトランティック・プロフェッサーである(スゴそうだけどよくわかんないですね)
・科学部門顕著業績賞、スタンフォード最優秀教員賞、MBA年間最優秀教授賞などの受賞歴がある

ナオミ・バグドナス
・スタンフォード大学ビジネススクールの講師
・組織にポジティブな変化を起こすために、会社経営者などの組織のリーダーと双方向の対話を行うエグゼクティブ・コーチ
・米国の上位100社の経営陣などに向けた対話型集会を考案・促進するコンサルタント会社を経営
・企業の社長や会長、セレブがTV番組出演や講演を行うための指導も行っている
・保護犬の飼育に協力しているという一面もある


序文―ユーモアが私たちを人間らしくする

はじめに-真面目さと陽気さ

・私たちについて

・私たちが取り組んできたこと

・ユーモアの作戦

・陽気さがもたらした奇跡

第1章 ユーモアの4つのタイプ

・笑いを忘れた大人たち

・ユーモアに関する4つのとんでもない思い込み

・あなたのユーモアのタイプは?

第2章 ユーモアの脳科学

・ユーモアがもたらすパワー

・ユーモアがもたらすつながり

・ユーモアがもたらす創造力

・ユーモアがもたらすレジリエンス

第3章 プロのコメディアンのテクニック

・ユーモアの基本―事実とミスディレクション

・Part1 面白いものに目をつける

・Part2 面白さをつくり出す

・Part3 面白いことをぱっと言える

・Part4 決めては語り口

第4章 ユーモアを仕事に活かす

・陽気なコミュニケーション

・困難な局面を乗り切る

・マインドセットを切り替え、創造力を解き放つ

第5章 ユーモアとリーダーシップ

・リーダーを信頼する(べし)

・外交に欠かせない軽妙さ

・機敏で創造的な解決策

・ミスを素直に認める

・目的の追求

・偉そうなのは時代遅れ

・ほめ方にも遊び心を

・真剣さと陽気さのバランス

第6章 職場で陽気な文化をつくる

・トップが雰囲気を決める

・アウトローも巻き込む

・組織に陽気さを取り入れる

第7章 ユーモアのグレーゾーンを切り抜ける

・ユーモアのグレーゾーン

・ユーモアの失敗から立ち直る

・まとめ―強大な力の危険性

第7.5章 ユーモアは人生の秘密兵器

・終わりに

あとがき―マイケル・ルイスとの会話

『ユーモアは最強の武器である』を読んでみた感想

本書を読んでみて、「どんな人であっても一度読んでみる価値はあるかな」と感じました。

・面白く話せるようになりたい人
・もっと陽気になりたい人
・職場の雰囲気を明るくしたい人
・真面目でとっつきにくそうに思われがちな人
など、あらゆる人にとって何かしら得るものはあるんじゃないかと思います。

内容としては、
・ユーモアや陽気さがもたらす様々なメリット
・どういった場面でユーモアを発揮できるとよいのか
・どうやってユーモアを発揮するのか、笑いをとるのか
・ユーモアを活用するうえで気をつけなければならないこと
など、ユーモアに関するあらゆることがまとめられており、非常にためになりました。

特に、”第3章 プロのコメディアンのテクニック”の内容(ユーモアの発揮の仕方、笑いのとりかた)は、私自身がぱっと面白いことを言える人間ではないので、少しずつ取り入れて練習していきたいと思いました。

また、ユーモアや陽気さがもたらすメリットについては、仕事と関連付けられた例が多く、特に管理職の方や部下がいる方にとって有益な情報になるのかなと感じました。

本書の読み進めやすさについては、ユーモアに関する本というだけあって、ところどころ思わずクスッと笑ってしまうようなユーモラスな表現があったり、難しい言葉を多用しているわけでもないので読み進めやすいと思いました。

ここまでは本書の良かったところについて感想を述べてきましたが、

・ユーモアを交えていることもあってか説明が少し冗長かなと感じる部分もあった
・もともとがアメリカの本なので、アメリカでは効果的かもしれないが日本の文化で取り入れるのは難しそうな内容もあった(読んだ人の環境や努力次第ではある)
・正直よくわからないジョークもあり、言語、文化の壁を感じる部分もあった(英文を日本語訳した本なのでしかたないとは思う)

など、気になった部分もいくつかありました。
とは言え、これらによって本書の評価が大きく下がることはないと個人的には感じました。

Amazonでの評価

Amazonの商品ページでの評価を見てみると、評価点の平均が5点満点中4.1点と高評価であることがわかります。

高評価のレビューと低評価のレビューをそれぞれいくつか紹介します。

高評価レビュー

★5レビュー

今の日本に必要なもの

多様性や他者の価値観を受け入れず、自分と違ったり普通から逸脱していたらすぐに出る杭として叩き炎上させる日本社会。言いたい事も言えないこんな国では、みんな自分の意見を持たなくなるし、国も社会も組織もそして個人も成長できなくなる。必要なのは「心理的安全性」。これは会社などでよく言われることだが、大きな目で立てば国全体、もっと言えば世界全体で必要なものなのではないか。そして、その心理的安全性をもたらす為の最も重要な要素の1つが「ユーモア」なのは確実だろう。アメリカではサウスパークやファミリーガイなんかでも見られる風刺文化がある故に、あらゆる問題でもシリアスになりすぎず、笑い飛ばせるところがある。日本も見習うべきだと思う。とりあえず今は、私達個人が少しでもこの窮屈な社会で楽になるためにこの本を読む価値は非常に高いと思う。世の中が生きづらいと思っている方にオススメです。

引用:今の日本に必要なもの

★5レビュー

ビジネスだけでなく、いろんなところで活用できる内容

ビジネスの世界にフォーカスしていますが、どんな分野でも応用できるヒントとなる内容になっています。

シビアなシーンが多い環境においても、不安な状況に置かれる中で、小さくても一歩踏み出すための勇気付けする一つの手段がユーモアであり、その実践につながるヒントが本書で紹介されています。

引用:ビジネスだけでなく、いろんなところで活用できる内容

★5レビュー

文化の違いを念頭に置いて内容をローカライズして取り入れられる人にはオススメ

かなり良かった。ユーモアについて具体的にどうすれば思いつくかのテクニックがのっているのに加えて、「ユーモアを使ってはいけないとき」や「不適切なユーモアを言ってしまったときどうしたらいいのか?」ということにも言及されていた。英語圏の本ということで文化の違いというものは確実にあるので、そこを念頭に置きつつ取り入れられるところは取り入れるという方針で読んだほうがいい本だろう。それでも「Yes,and」のテクニックなどは日本の文化圏でも使うことが出来るものだと思う。

引用:文化の違いを念頭に置いて内容をローカライズして取り入れられる人にはオススメ

低評価レビュー

★2レビュー

アメリカ人に生まれ変わって読みたい

本著は主に

1ユーモアの効果

2ユーモアの実践事例

3ユーモアのテクニック

を紹介しているが、実践事例とテクニックがおしなべてアメリカナイズされていて、日本ではそのまま実践できないものばかり。

そのため、ユーモアの効果を理解しても実装できないかな。

ただし、第7章では、ユーモアの失敗事例を取り上げていて、これはとても参考になるため★一つ追加です。

管理職にある人は7章読んでほしい。

引用:アメリカ人に生まれ変わって読みたい

★2レビュー

そうでもない

本人スキル次第というのはもちろんだが、海外本なので日本で通用するのは国民性を考えると一部的のように感じた。

自分は参考になったのは一部分だけだった。

目次を見て読んでみようと思える人は、一度読んでみてもいいかもね。

引用:そうでもない

要約:ユーモアを発揮するには?~プロのコメディアンのテクニック~

ここでは本書の第3章にまとめられている、プロのコメディアンも活用する笑いをとるために効果的なテクニックについて紹介します。

ユーモアの基本ー事実とミスディレクション

例として、あなたがとある夕食会に参加していると想像してみてください。
最初の料理が出されてからだいぶ時間が経過しており、これからメインディッシュが運ばれてくるというタイミングで、遅れてきた参加者がひとり会場に入ってきて、申し訳なさそうにこう言いました。

「遅れてすみません。来たくなかったもので…」

笑えるかどうかは置いておいて、このジョークからわかるユーモアの基本的なパターンや構造について紹介していきます。

原則① ユーモアの核心は事実にある

さっきのセリフがおかしいのは、普通であれば、

・電車が遅延してしまった
・道に迷った
・時間を勘違いしていて
など、遅れた理由を告げたり、適当な言い訳でごまかすところを「来たくなかったもので…」と率直な本音をぶちまけているからです。

このようなジョークで笑ってしまうのは、自分の中にも同じような認識があったことに気づくためであり、「あるある」「そういうこともあるよね」「ああいう人いるよね」などと、心のなかで相づちを打っているからです。
事実の共通認識(「あるある」「そういうこともあるよね」など)がユーモアの基盤となるのです。

そのため、まずは「何か面白いことはないか」ではなく、「どんな事実が潜んでいるか」と自分に問いかけてみて、そこからユーモアを見つけていくのです。

原則② あらゆるユーモアには、驚きとミスディレクションが潜んでいる

”ミスディレクション”とは?

手品や推理小説などにおいて、手品の種や事件の真相から観客や読者の注意をそらすこと。また、そのために用いるもの。

私たちは意表を突かれたときに思わず笑ってしまいます。

”誰かがAをして、次は当然Bだろうと思いきや、まさかのZだった”このような状況で笑いは生じます。

先ほどのジョークを例にすると、遅刻してきた人が申し訳なさそうに「遅れてすみません。」と言った(A)ので、次は何かしらの言い訳を言うんだろう(B)と思っていたところに、「来たくなかったもので…」と予想もしていなかった言葉が飛び出してきた(Z)ということです。

ユーモアは、予想と実際に起こったできごとの不調和から生じるのです。

つまり、予想がうまくいかない(Aをしたときに、相手に次はBだろうと思わせられない)せいか、予想を裏切るオチになっていない(次はBだろうと予想している相手にBをする)のです。

驚きとミスディレクションをもたらすシンプルなテクニック

笑いを生み出すには”驚き”と”ミスディレクション”が重要であると紹介しましたが、

「相手が驚くような意外性のあることなんて思いつかないよ」
「”驚き”と”ミスディレクション”が重要なのはわかったけど、どうやって活用するの?」

と思う人が多いんじゃないかと思います。

そこで、ここではプロのコメディアンも使う”驚きとミスディレクションをもたらすためのシンプルなテクニック”を紹介します。

テクニック①:面白いものに目をつける

ここでは日常に潜む、話のネタとなるような事実の見つけ方について紹介します。

(1)不調和ーちがいに気づく

自分の生活を観察するとき、まず注目すべきポイントは、コントラストや矛盾や対比が見られる点です。

例えば、
・会社では素晴らしいリーダーシップを発揮する有能なCEOである人が、家ではふたりの娘たちの熱心なアシスタント(会社での自分と家での自分の対比)
・自分と夫は旅行のときの荷造りの仕方がまったく違う(自分と他人の行動が異なる点)
・大学の卒業式前夜にコカインを吸ったくらいなのに、今じゃインフルエンザの予防接種さえ怖い(昔の自分と今の自分の不一致)
などが挙げられます。

(2)感情ー自分の気持ちに気づく

そこで、次のような質問を自分自身に問いかけてみましょう。

・「自分が大好きなことは?」
・「自分が大嫌いなことは?」
・「自分がやたらとうれしく感じることは?」
・「ほかの人に比べて、自分がひどくイライラしてしまうことは?」

これらの質問への答えが、きっとユーモアへのヒントになります。

ちなみに私の場合は、

・「テニスをするのと、映画を観るのが大好き」
・「トマトときゅうりが大嫌い」
・「思いもしなかった臨時収入や余暇時間が手に入ったとき、すごくうれしい気分になる」
・「自分一人の時間を邪魔されるとイライラする」

といった感じです。

3)意見ー自分の考えに気づく

常識や社会一般に認められている行動のなかで、自分にとっては「ぞっとする」「バカげている」としか思えないもの、「なんで~が常識なのか、とても理解できない」と言いたくなってしまうことを考えてみましょう。

私の場合は「きゅうりに味がないと言っている人が多数いるのか、とても理解できない。」です。
あんなに青臭く、噛めばその青臭さが凝縮された汁がこれでもかというくらい溢れだしてくるのに…

きゅうりの嫌いなところを語ると長くなりそうなのでこのくらいにしておきますが、ジョークのネタに使えそうな感じはしますね(きゅうりLOVEの方すみません)。

(4)痛みー自分がどんなことに傷つくか、恐れを感じるかに気づく

今だから笑える失敗や大変だった経験などがあなたにもいくつかあるのではないでしょうか?
これらは大いに話のネタになります。

お笑い芸人が自身の失敗談を語っているところを想像していただけるとわかりやすいと思います。

普通なら暗い表情で深刻そうに語るような悲惨な体験を、明るい口調で面白おかしく語っているギャップによって、私たちは思わず笑ってしまうのです。

とは言え、つらい経験を面白おかしく語るには、その経験をしてからある程度の時間が必要になります。

時が経てば経つほど、当時の状況について冷静に考えることができるようになり、おかしさを見出すことができます。

私の場合、
・子どもの頃は乗り物酔いがひどすぎて、バスに乗るとほぼ毎回吐いてしまっていたので遠足や校外学習が苦痛でしかなかった
・保育園生時代に給食は残しちゃいけないルールがあって、しかも大嫌いなトマトが給食でほぼ毎日でるから、給食の時間の後も友達はみんな遊んでいるなか一人で食べさせられていた

といった、当時は本当に辛かった話が、今では明るく話せる鉄板エピソードになっています。

(5)喜びー自分が思わずにっこりしてしまうものに気づく

認知的および行動的観点から見て、


①自分が思わずにっこりしてしまうものに気づき、
②それをほかの人たちと分かち合う

ことには、想像以上のパワーがあるようです。

①はプライミング効果により喜びに気づく循環が起こります。

②は笑いがもたらす感情の伝染をします。他人の笑い声につられて自分も笑ってしまうなどがわかりやすい例でしょう。

”プライミング効果”とは?

先行する刺激の処理が、後の刺激の処理に影響を及ぼすことを示す心理学用語。
ようするに、何かに関する予備知識が備わっていると、それに気づきやすくなるということ。
今回の話の場合、”自分は何に喜びを感じるのか”を知っていると、それに気づきやすくなるということになります。

テクニック②:面白さをつくり出す

多くのジョークは「設定+オチ」という構成になっています。

設定は状況事実の説明、オチは予想を裏切って相手を驚かせるもの(ミスディレクション)です。

テクニック①で見つけた面白いものについてなんとなく語るだけで笑いが取れることもありますが、なかなか上手くはいきません。

そんなときに使える、ネタのアイデアが一気に面白みを増すシンプルなテクニックをここでは紹介します。

(1)誇張する

ものごとの規模や重大さをうんと誇張して、大げさな表現を使うことにより、聞き手の予想を裏切ってミスディレクションが生じます。

例えば、
「トマトが大嫌い」
「今後トマトしか食べられないのだとしたら、私は餓死することを選ぶ」

このふたつの文はどちらも「トマトが大嫌い」ということを伝えたいわけですが、2つ目の文は誇張することによって、よりユーモラスになっていると思います。

(2)コントラストを生じさせる

コントラスト、ようするにふたつ以上の物の対比も、コメディーのツールになります。

テクニック①の(1)で見出した日常での不調和にはある程度のコントラストが生じているはずで、これに誇張を組み合わせると、よりコントラストが際立ちます。

(3)できるだけ具体的な表現を使う

具体性や細部や色彩には、コメディーのオチを”まあまあ”から”絶妙”へと飛躍させる力があります。

例えば、

「イギリスの研究者たちが、世界の植物種の5分の1は絶滅の危険性があると警告している。さらに悪いことに、”ケール”は生き延びるらしい」

このジョークはオチの部分を、”野菜”ではなく”ケール”とすることで、パンチの利いたオチになります。

(4)比喩を用いる

コントラストと同様に、比喩もユーモアを生み出します。
まったく別の突拍子もないものと比較することによって、行動や状況の滑稽さを際立たせることができるのです。

「~みたいな」「まるで~」といったフレーズに注目すると、比喩に気づきやすくなるだけでなく、自分でも比喩を生み出せるようになります。
絶妙な比喩を生み出すには、まずは自分が観察して気づいたことについて、「どう感じるのか、どう思うのか」を自問し、それを具体的に表現してみましょう。
例えば、

最近見た映画⇒「つまらなくて長く感じた」⇒全校集会での校長先生の話

のように連想ゲーム的に考えてみることで、

「最近見た映画が超つまらなくて、まるで全校集会での校長先生の話みたいだった」
のような表現をすることができます。

(5)「3のルール」を守る

「3のルール」は、一般的で予想しやすい要素をふたつ挙げてから、意外な3つめの要素を挙げるといったもので、ミスディレクションを簡単に成功させる方法です。

例えば、

「私が新しくこの仕事を始めてから1年が経ちました。この1年で私は様々な知識が増え、貯金も増え、お腹の贅肉も増えました。」

という3のルールを使ったジョークは、

 様々な知識が増え(1つめの要素)、貯金も増え(2つめの要素)、と新しく仕事を始めたことによる嬉しい効果を挙げることで、「次も何か嬉しかったことを言うのかな」と相手に予想させておいて、お腹の贅肉も増えました(3つめの要素)と意外な要素を挙げています。

1つめ、2つめの要素はオチとなる3つめの要素のための前振りになっているわけですね。

ここで注意しなければならないのが、オチとなる要素は必ず最後に持ってこなければならないということ。
そうしないと、ミスディレクションも、インパクトも、ユーモアも失われてしまいます。

③面白いことをぱっと言える

ここまでは、ジョークを生み出す原則を紹介してきましたが、私たちが日常でユーモアを使うときは、その場で瞬時に思いつかなければなりません。
しかし、プロのコメディアンですら瞬時に優れたジョークを考えるのは難しいのですから、私たち一般人にとってはさらにハードルは高くなります。

そこで、ここではユーモアをその場でぱっと生み出すために役立つコツを3つ紹介します。

(1)「持ちネタ」を用意する

非常にシンプルな対策ですが、持ちネタを用意しておくことは即興でユーモアを発揮するのにかなり効果的です。
実際、多くのコメディアンは無数の観客の前で何度も披露してきた持ちネタを蓄え、いつでも使えるようにしています。
日本の芸人さんでも、「この人と言えばこのネタだよね」とあなたも思い浮かべることができるのではないでしょうか。

そして、私たち一般人も、自分の持ちネタを集めていけば同じことができるのです。
自分でも話すのが楽しくて、いつでも笑いが取れるようなネタがあれば、持ちネタとしてを用意しておくとよいでしょう。

ただし、その場の状況によって持ちネタを少しアレンジしたり、同じ人の前で何度も同じネタを披露しないなど注意しなければならないポイントもあります。

(2)「いま、ここ」に注目する

”いま、この場にいる人たちについて、なんらかの特徴を見つけること”も、ユーモアをぱっと発揮するために役立ちます。

・空調が効きすぎていて寒い
・自分以外のメンバーが全員女性だった
・自分たちが使っているテーブルだけ、明らかに他のひとたちのよりボロい

など、自分たちが置かれている状況や周りで目についたもの、風変わりなものに注目してみると良いでしょう。

目標は、相手に「自分たちのためだけにつくられたジョークだ」と特別感を与えることです。

(3)コールバックを利用する

コールバックは以前うけたジョークや面白かったできごとを引き合いに出すテクニックです。
何かで笑いが起こったら、ネタとして覚えておき、あとでチャンスを見つけてすかさず使ってみましょう。

さらに、コールバックには笑いが取れる以外にも良い点があり、それはグループの絆を強める効果があることです。
そのジョークの笑いどころがわかる人は、自分も仲間の一員だと実感することができるため、コールバックは仲間意識を刺激するテクニックと言えます。

④決め手は語り口

話の内容が同じでも、語り口が違うと聞き手の印象は大きく変わります。
それはコメディーやジョークを言うときも同じです。
ここでは、コメディアンたちがネタをいきいきと語るために、本能的に理解し、自在に駆使しているテクニックを紹介します。

(1)オチの前に一拍置く

オチを言う前は、期待を高めるために沈黙を引き延ばしてみましょう。

「3のルール」のところで紹介したジョークを例にすると、以下のようになります。

「私が新しくこの仕事を始めてから1年が経ちました。この1年で私は様々な知識が増え、すごく貯金も増え、・・・お腹の贅肉も増えました。」

(2)身振りで示す

ある人の行動や癖、声音、物の見方などをまねして(大げさに)やってみましょう。

ちょっとやりすぎかなとは思うのですが、お笑い芸人のハリウッドザコシショウの”誇張しすぎた〇〇シリーズ”なんかは非常にわかりやすい例だと思います。

(3)盛り上げる

どんなに面白いことでも、ロボットのようにずっと同じペース、同じトーンで話していたら、面白さは半減してしまいます。

逆に、声のピッチや高さ、抑揚に変化をつけることで語りに込める感情を高め、ペースを調整することにより、同じことを言っていても面白さは増大します。

(4)オチのセリフを繰り返す

オチのセリフを語ったあとに、同じセリフを繰り返すだけです。
たったこれだけのことなのに、笑いが取りやすくなります。

(5)堂々とやってのける

オチの語りは力強く。
はっきりとした発音で、大胆に、きっぱり、堂々と語るように。

まとめ

『ユーモアは最強の武器である』について紹介してきました。

「もっとユーモアのある人になりたい」、あるいは私のように「自分の話はつまらないんじゃないか」と感じている人にとって、本書は何かしらのヒントを与えてくれる一冊だと思います。

この記事で紹介した内容以外にも、本書にはユーモアに関する様々なことがまとめられていますので、もっと詳しく知りたい方は『ユーモアは最強の武器である』を読んでみてはいかがでしょうか。

以上でこの記事を終わりにしようと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


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